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簡易型で地域貢献活動を評価

県農林水産部 総合評価を本格実施へ

2010月6月15日掲載

 山形県農林水産部は、今年度から総合評
価落札方式を本格実施するするとともに、
農業農村整備事業及び森林土木事業の簡易
型の評価項目に地域貢献活動を追加する。
 山形県では、入札・契約の透明性・公平
性を確保しつつ、社会資本の品質を確保す
るため、土木部(現在の県土整備部)を中
心に、平成16年度から標準型総合評価落札
方式を試行、その後、17年度には簡易T
型、19年度には簡易U型を試行、21年度か
ら本格実施された。昨年度は、県全体で、
347件(標準型1件、簡易T型17件、簡易
U型329件)に導入されている。このう
ち、農林水産部では、簡易T型、簡易U型
を合わせ、85件で実施された。同部におけ
る総合評価は、18年度から標準型と簡易型
の2種類で試行され、19年度からは、簡易
型も簡易T型と簡易U型に分けられた。さ
らに、20年度からは、ほ場整備や暗渠排
水、用排水路工事などを対象に、品質確

保と農家雇用の促進を図るための地域雇用
促進型を試行している。
 地域貢献活動の具体的な内容は、農業農
村整備事業が、@企業として農地・水・環
境保全活動の構成員となっていること、A
企業として農業参入咲いていること、B企
業として県との防災協定に基づく活動実績
を有すること、森林土木事業では、@ボラ
ンティアによる森づくり活動、A企業等が
自ら行う森づくり活動、B社有地の提供等
の森づくり活動フィールドの提供、C学校
や地域住民を対象とした森林環境教育活
動、D山形県山地防災ヘルパーの活動(県
の認定を受けた者の活動に限る)の5項
目。過去2年間の活動(1項目以上対象)が
対象で、施工場所を所管する総合支庁管内
での活動実績に対しては2点、それ以外の
県内での活動実績には1点を与える。
 県土整備部においても、県との災害応急
対策に関する協定やふるさとの川アダプ

ト事業、マイロードサポート事業が、昨年
度からは簡易T型・U型で必須、標準型に
おいても必要に応じて設定できることとな
り、今年度からは、さらに市町村との災害
協定や、除雪ボランティア、消防団協力事
業所などの項目が追加された。
 公共投資額の減少による業者間の競争が
激しさを増すなか、これから確実に中心

となっていく総合評価落札方式の下では、
価格だけでは落札することは難しく、企業
の社会性がさらに求められている。
 なお、県農林水産部の今年度発注見込件
数は約190件で、このうち総合評価落札方
式は約6割の120件程度となる見通し。